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Fleurage―たおやかな花たち―

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Category:スーパートランキライザー

スーパートランキライザー ?岡部編 

※創作です


岡部さんと瀬名さんですから
自己満足のようなものですが‥
お時間ありましたらどうぞお寄りください。
ちょっと長いです‥。
「スーパートランキライザー」 ?岡部編



この暑い中、あの臨床心理学者の先生は
涼しい顔をして霞が関を飛び回っていた。
そのしわ寄せでなんとなく憂鬱な日々を送っているオレは
辛くはあるがそれが彼の仕事だし生きがいであるなら―
大人の自分が何を言うこともない‥と割り切るというか、
割り切らざるを得ない状況にいた。
彼の仕事の一つであるのが少年の精神鑑定とカウンセリングで、
その為に官庁街と科警研を、あの目立つ造作でいったりきたり
している。

家裁で少年のカウンセリングをするというは―
よほど神経を使うことなのだろう‥そう思っていた。
だけど瀬名さんは‥
「神経は‥使っていないです。同じ位置に立つことだけを
考えてはいますけど‥」そう答えた。
瀬名さんという人は‥マイペースだが、あまり感情の起伏の激しくない、
心の穏やかな人だと思っていた。
19歳にしては愛らしい容貌で、美しい姿かたちをしていたが
その芯の強さと言うのは分かっているつもりだった。
しかし‥出逢って1年だ。
まだ1年だ‥すべて分かるという域には達していなかったのだろう‥
今、思うと。

招かれざる客はどこにでもいる。
第九にもその客は訪れる‥
「岡部、藤堂警視長のことは‥頼んだぞ」
「‥薪さん、それは‥勘弁してもらえませんか‥」
薪さんが警視長を苦手にしていることは知っていたが
あの人を得意な人間なんぞそのへんにはいないだろう‥
というくらいクセのある人だ。
オレと同い年‥科捜研の副所長で警視総監とも縁戚にあたる女性キャリア。
今時、女性キャリアは珍しくはないが‥
なんといっても経歴が‥今は中断されている相互協力の名のもとに、
連邦捜査局に出向していて‥あだ名は‥おとり捜査の女王。
そのせいでかなり危ない目にもあったらしい。
臆する、という言葉はあの人の中には無いらしい。
敵だろうが味方だろうが上だろうが下だろうが‥容赦は無い物言いをする。
それは警察官として見上げたものだと思ったって、直接対応する側からすると、
「勘弁してくれ‥」
それが本音だ。
それに‥警視長は‥相変わらず瀬名さんが大事で愛情を持っているから‥困る。
‥10代とアラフォー‥歳は離れているが全く考えられない組み合わせじゃなくて
一応異性であることに変わりはない。
こっちは‥マイノリティーだし‥
瀬名さんの気が変わればあっさり引き下がるつもりでいる訳だ‥健気にも。
いい歳して10代のケツ追っかけまわす警視長もどうかと思うが‥
自分のことを考えると‥何を言える立場でもない‥。
10代にして臨床心理学の権威と呼ばれる美貌の天才学者が
なんでオレなんかと‥そう考えると不思議ではあるな。
薪さんなんかは、「お前‥あんまり年寄りくさくなると‥捨てられるぞ」
‥‥酷いっちゃ、酷いがあり得ることを言ったりする。
美人の警視長の方がいいんじゃないか‥?
卑屈な自分が首をもたげる事なんか‥しょっちゅうだ。

ああ‥それにもう一人‥今回の警視長の視察にくっついてくる奴が‥
いまや捜査一課の理事官になった水嶋で‥
いつの間にか抜かれて、あいつは警視で管理官から理事官に。
ただ、水嶋の場合、片岡理事官の補佐ということで事実上一課は
ひとり理事官状態だ。
まだ経験というものが足りないんだ、水嶋には。
その水嶋は‥以前から瀬名さんに好意を持っていて
瀬名さんがきっぱりと断ったんで一旦は諦めたかに見えたが、
多分、そう簡単なことじゃないだろう‥
本庁でオレの顔をみると瀬名さんのことしか聞かない。
「先生は今どこですか?もしかして霞が関にきてます?」
‥‥オレと先生が一緒に住んでることは知らないのに
オレを見ると聞いてくるのはどういうことだ。
感がいいのか‥鈍いのか‥
とにかく変わったのばかりに瀬名さんは追いかけられる。
「‥岡部‥岡部!」
「‥‥あ、はい!」
「なにをぼーっとしてるんだ。さっさと明日の計画書を上げろ」
「‥はぁ、すぐ上げます」
瀬名さんは今日まで家裁に出張ったきりで戻らないが‥
明日、科警研に帰ってくるんだ‥。
やっと逢える‥という想いと、とんでもない重荷を背負った辛さ‥
どっちが勝っているのか‥
いったいオレがなにをしたって言うんだ‥ただ第九の最年長ってだけだろ、
マイナス点と言ったら。
‥加齢臭はしないぞ、瀬名さんはそんなことは一言も‥
まさか‥気を使って‥?
慌ててクンクンと腕やワイシャツを嗅ぎまわるオレ。
「‥岡部さん‥何してるんですか‥?」
じっと上から下まで曽我の視線を浴びてしまった‥
「‥‥」
第九にいて奇跡のメタボ体型の一番不審な奴に不審がられるとは‥情けない。
モニターに反射して映る顔は‥やっぱ、オヤジか?‥
そんなことを気にしたことなんか‥今まで一度もない‥
オレはどうしたって言うんだ。


「私のことは構わなくていから」
「‥しかし‥」
カンファレンスルームのメインスクリーンの前で腕を組んで仁王立ちの
背のデカイ、男らしい藤堂奏子警視長を前にしてすでに臆している水嶋と‥
引き気味のメンバーたち。
 見た目は美人と言えば美人‥肩までのブラウンの髪をアップにして、
化粧っ気はない。
オレと同い年でスッピンで勝負できる女はなかなかいないだろう‥
が、その美貌が吹き飛ぶくらいのキツイ性格が災いしているのか独身。
「プロファイリングに生かしたいだけだから。
まず、MRIの前にプロファイリングはあるべきだと私は思っているし、
その為にたまにはここで仕事するのも必要なことでしょうね」
そう言ってその場を後にしようとした彼女の前に‥
「‥お待たせして申し訳ありません、警視長」
心の平安の為には‥あまり見たくはないツーショットだが‥
仕方がない。
「いないのかと思ったけれど‥」
「いいえ、私用で席を外していました」
‥薪さん、私用でって‥そりゃ、まずい‥‥
「私用‥?職場をプライベートな用で抜ける事があるわけなの?」
「警視総監に― 」
「警視総監に?」
「公務でないことで呼ばれていましたので、失礼しました」
「公務でないことってどういうこと‥?」
「それは警視長であってもお話することはできません。
私的なことですから」
全くの無表情で対応する薪さんに、
高飛車な藤堂警視長。
だから嫌なんだ‥この相性の悪さといったら‥ヘビとマングース並みというか、
エカテリーナ2世とマリア・テレジアの睨みあいと言うか‥
なんとも恐ろしい組み合わせだ、いつ相対してもそう思う。
ここに細川技官か瀬名さんがいてくれたら‥
こんな殺伐とした空気にはならないんだが‥
「‥あの‥」
「ああ‥岡部、水嶋警視と一緒に警視長をご案内してくれ」
「‥‥」
‥嫌だとも言えず‥
「分かりました‥」
「岡部警部‥随分、暗い顔をしているけれど、具合でも悪いの?」
「いいえ‥」
あんたのせいだろ‥


今井の担当するモニターの後ろで、じっと画を見ている
制服姿の警視長は特に威圧する感じでもなく
いたって普通なのだが‥
「‥ちょっと、止めなさい」
「あ、はい!」
その警視長から3メートル離れて様子を見ていたオレの手が
警視長の声に反応して汗ばんでくる。
そして、あまり言葉を発しない水嶋の足が一歩後ろに下がった。
「なんで画の左側が微妙に歪んでいるのかな」
「右脳側に多少の委縮が見られたせいだと‥多分‥」
「‥多分‥?断定しなさい、多分では困る」
「あの、警視長‥まだその段階ではないかと‥
色んな可能性を排除すべきではない思いますが‥」
そう言ったオレの方を振り向いて、
「1日何件の殺人捜査事案があって、そのうちMRIの必要な
ものがどれだけあるのか把握できているのか疑問だな、
第九はそんな悠長なこと言ってていいんだ‥?」
「‥‥」
「何やってるの?!さっさとやんなさい!」
くるりと今井に向き直り、見合いみたいに向かいあう二人‥
そして、ヘビに睨まれたカエルと化した今井‥哀れだ‥
黙って今井の椅子の背を掴んでモニター側に回す警視長、
呪いが解けたように今井の指が動き出した。


「勘弁して下さいよ‥午後からはごめんです」
半べそで訴える今井。
「お前しかいないんだぞ、薪さんはまたいなくなるし‥
青木はそのお伴だ‥我慢しろっ!」
「‥岡部さん、オレ帰っていいですか?」
今度は水嶋か‥。うんざりだ‥
「何を考えてんだ、お前は!直接指名されて来たんだろ、
最後まで面倒みろっ!」
「‥先生はいないんですか‥?」
「じき戻るはずだが‥」
「先生がいると思ってついて来たんです‥」
ほらな‥やっぱりまだ諦めちゃいない‥

「こんなところにいた!」
休憩室に乱入して来る反乱軍のような藤堂警視長、
今井がカフェに行った後でよかった‥
「あら、今井くんは?」
「さあ、出ていきましたが‥」
「ちょっと、水嶋‥帰ったのかと思ったらまだいたの?」
「すみません、一応業務命令ですから‥」
「なにか御用ですか」
立ち上がって聞くオレの前まで来て、オレを見上げる。
「‥咲也は今日はこっちでしょう?
カウンセリングルームにはいなかったけど?」
「さぁ‥どうですかね」
「また、とぼけて‥岡部警部が知らない訳ないでしょう‥」
‥ヤバいぞ、水嶋の前で‥
「警視長、それは‥」
「なに?もしかして‥あなた、彼女ができたとか‥」
「‥そんなことは」
「へぇ‥こんな髭面でもいいって彼女がいるわけだ!」
そう言ってオレの顔をその手でジョリジョリとやり始める。
「やめて下さい!ほっといてもらえますか、
こんなのでもいいって言う人はいるんです!」
じっとオレの顔を見つめながら 「生意気な‥」
そう呟いて‥‥?‥いきなり近づいた彼女の顔‥
いったい何を しようとしているのか一瞬理解できず‥
ほぼ真っ白になっていたから休憩室のドアが開いたのも気付かなかった。
その唇の感触でやっと我に返る。
「何やってるんですかっ!」呆けているオレから警視長を引き剥がしたのは 水嶋、
「また誰かれ構わずそんな真似をっ!」
茫然としていたオレの目入ったのは‥‥
「せ‥瀬名先生‥」
ドアの前に無表情で立っている瀬名さんの姿があった‥最悪だ。
「あら咲也‥」
さっさと瀬名さんの傍に行く警視長をまた慌てて止める水嶋。
「手を出さないで下さいよ!セクハラですよっ!オレの責任に
なるじゃないですか!」
「何もしないってっ!‥それ何?」
瀬名さんが手にしているB5の白い封筒‥
「‥第九の方々の診断書です。
岡部さんに渡そうと持って来たんですが‥」
オレの方を向き直ったかと思うと、
封筒をいきなりオレに向かって‥‥投げつけて‥
体を翻しドアの外に消えた。
黙ってその封筒を拾い上げて、瀬名さんが出て行ったドアを見つめる。
「‥‥」
瀬名さん‥
声もなかった‥やっぱり見られたからか‥?
しかし‥あんな‥感情をあらわにした先生を見たのは初めてで‥
「あーあ、怒らない咲也を怒らせて‥どうするの岡部警部」
「いったい‥なんで岡部さんにあんなこと‥どういうことなんですか?!」
「警視長‥あんたのせいでしょうがっ!」

それから慌ててカウンセリングルームに行ったが瀬名さんはいなかった。
今日はマンションに帰ってこないかもしれない‥
それどころか‥愛想を尽かされて‥
その時の心境といったら‥M1エイブラムスに往復轢かれ
第九を首になって離島に飛ばされたような気分だった。
‥くっそ、絶対許すか、あのトラブルメーカー‥

「どういうことなんですか‥?警視長の好みじゃないでしょう‥?」
「両極端なのかもね‥」
「それはどういう‥」
「完璧かグズグズが好きだってこと!」
「‥グズグズって‥だけど瀬名先生はどうして岡部さんに‥」
「ああ‥水嶋、ムリだ‥ムリ。致命的に鈍い‥きみほど鈍いのは恋愛には向かない」
「鈍い‥‥?どういう意味です、警視長」
「もう、いいの!」
なんて会話が交わされていた。


1年前、18歳だった瀬名さんと初めて逢った。
まだ未成年だった瀬名さんと関係を持ったわけだから
責任がある。
何も知らない、ほんとうに無垢というか‥そんな彼と‥
ただ、自分の感情だけで関係を持つとは‥
そんなことが許されるのか‥?
自問自答していたことは確かだが‥今更なんと言われても
手離すことは‥できない。
本人が望めば別だ、10代の瀬名さんを
縛っておくなんてことは‥大人としてダメだと言うのはよく分かっている、
‥オレだって。

2人で住むには手狭だったマンションを引き払って
引っ越して数カ月‥
自分以上に多忙な瀬名さんとはすれ違いが多かったが
分かりあえているとずっと‥オレは‥。
だからフォローを怠って心の行き違いが生まれたんじゃ‥
だけど何も‥瀬名さんからは何も‥‥
薪さんが直帰したんで、タクシーで自宅に戻る途中オレは
ずっと考えていた‥
ああ、そうだ‥未成年を夜遅く都内まで帰すのは良くないからって
うちに泊めるようになったのが最初で‥。
マンションの来客用のソファに膝を抱えて座っていた。
ひとりで待っているのが嫌だから、そんなことを言っていた。
そんな先生に惚れたのはこっちだ、
 こっちが先に告って‥
先生にそこまでの気持があったのかどうか‥改めて考えると
分からない‥オレのどこが良くて‥。
いつもニコニコ笑っているが、ひとに対して怒ったり、と言うことが
全くない。
感情の起伏が緩やかなのは変わりないんだ。
だから貯め込んでいるのかもしれない。
なのにオレは分かっていなかった‥あのひとはもともとヘタだった、
感情表現というやつが。
こと、自分自身に関しては無頓着で欲望もなく‥
うす暗いマンションのホールを抜けて、エレベーターに乗りはしたが
行き先を押すのも忘れてまだ考えていた。


一方的に惚れてるのはオレで‥
あのひとは押し切られて嫌と言えず‥?
だいたい、少女のようなあの容貌と経歴、その将来を思っても‥
そんなひとがなんでオレなんかと‥
「ああっ!くそっ‥」
吐き捨てるように呟いて玄関のドアを閉めた。
「‥あ‥」
と、‥‥久しぶりに見る瀬名さんの靴‥今までこんな様は一度たりとも
見たことがなかったが、
玄関の端と入口に弾かれたように脱ぎ捨てられている バスケットシューズ‥
確かに彼のだ。
いつだってきちんと隅っこに揃えて置かれている靴が‥
駈けるように玄関に飛び込んで、ブランドのななめがけのバッグを
放る様に廊下に投げ捨て‥‥
ベッドルームのドアが半分だけ開いているのが目に映った。
なにもかも‥‥初めてだ。
こんなに年相応なひとだったのか‥捨てられるかも知れないのに
オレは思わず笑っていた‥あまりに愛らしくて、愛しくて‥

ベッドの上で頭からシーツにくるまっているひとの傍に寄って、
黙ったままベッドに腰かける。
微かに揺れる肩先が見えた‥「どうかしたんですか‥」
「 どうか‥してます」
そっと少しだけ見える髪に触れた。
「オレがバカなもんで、あなたに嫌な想いをさせましたか‥」
「‥‥バカは私です。知ってたのに‥奏子さんが休憩室に岡部さんが
いるって教えてくれたんですよ、だからあれはわざと‥
奏子さんがわざと私を動揺させようとして‥だから知ってたんです。
なのに‥自分で自分を止められなかった‥あんなことして‥ごめんなさい。
悪いのは私です‥」
「そんなことだろうと思ってましたよ、警視長のやりそうなことだ」
「もう‥めちゃくちゃです‥こんなの初めてだから‥どうしたらいいのか
分からなくて‥」
「‥‥顔、見せてくれませんか‥」
「‥‥」
突っ伏していた顔を上げてオレを見た瀬名さんの
頬は上気してるし‥目は赤いし‥「泣いたんですか‥?」
「‥‥」
「泣くんだったらオレの腕の中にしてくれませんかね‥」
「‥子供みたいで嫌です‥」
「あなたはオレといるといつも‥心が安定しているのかと思ってた‥」
「‥違います。岡部さんは私の親じゃない。
親に守られていて心地よいのとは違うんです」
「‥だったらなんで‥なんで一緒に‥」
そうだ、心地いい相手じゃないのになんでこのひとは‥
じっとオレの顔を見上げていた瀬名さんが体を移動させて
オレの膝の上に頭を預けた。
「‥瀬名さん‥?」
「岡部さんは分からないですか?
肉親だったら‥どうして心が波立つんですか?
どうして胸が苦しいんですか‥?」
「‥胸っ?!具合が悪いんですか?!」
慌てて抱き起こすオレに呆れた‥というような顔を向ける。
「‥‥違います!私が心安らかなのは‥岡部さんの胸の中で眠るときだけです。
他は‥あの‥抱いてもらってる時は‥その前も、後も‥動悸がして‥ドキドキして‥
ちっとも安らかでなんていられません」
「‥そりゃあ、つまり‥」
「いつも岡部さんは私が自分のことを親のように思っていると‥感じている。
そんなこと思ったこともないです。
だって‥岡部さんは好きでいてくれるから、恋人だと思っているから
セックスするんでしょう?私も‥そうなのに‥
性別とか年齢に違和感を持ったことなんて一度だってない‥」
「‥すいません‥オレのせいだ。
オレの引け目や、卑屈な想いがあなたに伝わって‥」
俯いて静かに首を振る‥
「自分自身の分析は難しいです‥だけど‥ 私にとって岡部さんは
体の一部なんです。
切りとられたら生きていけない‥たぶん、失血死‥
そんなこと、知ってると思ってました」
「‥すいません」
「‥生き物は‥必ず親とは決別します。
あなたは親ではありませんから、せめて私が死ぬまでは
一緒にいてほしい‥」
 オレは― てっきり親の愛情を知らないこのひとが
歳の離れた自分のことを肉親のように感じているのだろうと‥
思っていた。
やっぱり分かっていなかったのはオレだった。
そっと引きよせて抱きしめると、一度深く顔を胸に埋め、
大きく息を吸って‥オレの顔を伺うように見上げる、
「まだ出逢って1年しかたってないけれど、ずっと前から
あなたのことを好きだった気がする‥ずっと昔に出逢っているのかも知れませんね」
ずっと昔‥?
「それから‥壊れモノのように扱わなくてもそう簡単に私は壊れたりしません。
‥だから‥」
‥‥そんなふうに扱ってたか‥オレは‥?
‥ああ、そういうことか‥
気がついて赤面するオレの顔をみて、長い睫毛を瞬かせて柔らかく笑った。

で‥翌日は‥すっかり寝不足だ。
あのひとが望むなら‥と、歳がいもなく‥えっと‥まあ、そういう‥ことにおよんだというか‥
ははは‥腰が痛む。
薪さんと警視庁から警察庁に移動するのに革靴で歩く警視庁の
大理石の床が‥腰に響くんだ‥。
 
そして‥警視庁の正面玄関に出てきたオレたちの前に、
すっ‥と、停まる公用車があった。
後部座席の窓が開いて‥「大変ですね、この暑いのに今度は警察庁へ?」
相変わらずの爽やかなイケメンぶりは健在だ。
「総監もお気をつけて」
薪さんの言葉にイケメンが軽く頷いて‥‥
「総監、さっさと閉めて下さい、エコに反しますよ」
秘書官の声に「あ、ごめん」と言って顔を引っ込めた。
‥どこかで‥こんな場面なかったか‥デジャブか‥‥?
‥‥確かにここで‥
オレは思いきって声をかけた。
「あの、総監‥お急ぎのところ申し訳ありませんが‥総監は自分と同期で
いらっしゃいましたか、確か」
「‥そう、同期ですよ」
「あの‥十何年か前に‥瀬名先生をお連れになってここに、
警視庁にいらっしいましたか‥?」
「あの子を連れてきたのは‥確か、渡米の前だったと思う‥まだ5歳くらいだったかな。
どうかしたんですか?」
「‥いえ、大したことではありません、失礼いたしました」
「それじゃ‥薪さんも岡部警部もまた‥」
公用車を見送りながら鮮やかにその時の光景を思い出していた。

‥捜査一課に配属されて間もない頃だったと思う、
その日も今日のような日だった‥晩夏の日差しが窓に当たって煌めいていた‥
それが目に飛び込んできたんだ‥で、眩しくてオレは立ち止った。
窓が開いてその縁がキラキラと‥
『なんでこんなところに小さな子供が‥』
窓から覗いた顔‥フワフワした綿菓子みたいな髪と白い顔‥、
大きな瞳が印象的な可愛い子だったな‥。
オレの顔を見てニッコリ笑った‥そのまんまじゃないか、今のままだ。
そして、『お顔を引っ込めて下さい、もう閉めますよ』
そんな声がして、その子は‥もう一度オレの顔を見て『さようなら』 そう言った‥。
小さな手がひらひらとしたもんでオレも手を振ったっけ‥
今の今まで忘れていたとは‥どうして‥
立ち止り頭を掻きながら、脳裏に浮かべれば安心するあの笑顔を
オレは‥想って‥‥あの時からオレのお守りだったんだ‥あれは‥
‥そう確信していた。

「岡部っ!」
桜田通の真ん中で薪さんの怒号が響いていたけれど‥
オレは十何年の時空を超えて、その時の余韻に浸っていた。

それは‥綿菓子のように甘やかで、優しい余韻‥。



続く

025_convert_20100519160326.jpg 
携帯で白衣の瀬名さん待ち受けをみつめる岡部さんの図‥(笑)

よく考えたら瀬名さんをご存じない方もいらっしゃるかも‥
そう思ってちょっと前にUPしました瀬名さんと岡部さんのイラストを
こちらにも‥。

おふたりのお話は‥Worldなんとかと、アメイなんとかの中にありますが‥
これは、超恥ずかしい‥‥

次回は違う方ですが‥
長くなって読みづらくてすみません‥
なんか‥書けども書けども終わらなくて‥
分ければよかった(笑)

岡部さんはパパではありませんよぉ、
立派な恋愛対象なんですから〜♪
自分が手をつけておいて‥逃しませんよ(^_^;)

10月号‥奇跡が起きたのか
発売日当日に読めました。
当たり前か‥。
ああ‥こういう展開‥うーん‥
薪さんのお体は御無事‥しかしながら‥
それから、
8月号が何故読めなかったのか‥分かりました。
これはもう‥致命的というか‥
そのことをいつか書ければいいのですが。

 8月29日鍵付き拍手コメ下さいましたS様へ

いつもありがとうございます、
瀬名さんの激昂‥‥萌えていただき嬉しいです(^^♪
そう言えばこのカップルをお気に入りだったですよね!
「美女と野獣」系‥(笑)
レスはいらないとのお言葉でしたので
こちらには御礼だけ、
それから、いつものようにメール差し上げましたが
それにしても大変遅くなりまして‥すみませんでした‥(^_^;)
本日も暑いですね、熱中症にお気をつけ下さいませ。
‥最後のプールだそうで。

  by ruru

 7月24日鍵拍手コメ下さいましたAさまへ

Aさま、こんにちは!
拍手とコメントありがとうございますv-10


岡部さん、今更な感じで自分の年とか風貌とか瀬名さんにふさわしくないとか気にしちゃって(^^;)


まだまだ気にしてましたよね。
なんで自分を瀬名さんは好きなのか‥??疑心暗鬼に(笑)
好きなものは好きなのに‥

それにしても、びっくりしました!
藤堂さんが岡部さんにキスするなんて(@@)
瀬名さんとの関係を知ってて喧嘩させようとしたわけ!?
でも、逆に前より絆が強まってよかったですが(^^)


そうです、ただのいたずら心なのです。
本当に困ったひとですね。
未だに自分の天使のように瀬名さんのことを思って‥
諦めの悪い‥(笑)
少し瀬名さんが不安定になりましたが絆が深まりましたv-415

瀬名さんの嫉妬、カワイイ(≧▽≦)そうですよね、
親のような人とセックスはしない。イラストの岡部さん、素敵です!
まだ、5歳だった瀬名さんと恋人になるなんてこれも運命ですかね(^^)


可愛い嫉妬‥こんな嫉妬だったら‥即押し倒しっ!e-446
恋人とだからクマみたいな岡部さんとセックスするのです。
岡部さんがさせていただいてる‥訳じゃなく、
瀬名さんがしたいって言うんですもの~e-266e-420
イラスト‥いやーーん、ありがとうございますっ(>∀<)
ちょっぴり若い岡部さんです(笑)瀬名さんと付き合うようになって‥若くなりました。
若いエキスをもらってるから‥スミマセン‥腐りました(^_^;)

薪さんの場合、青木と家族になる=夫婦になる(〃▽〃)
スムーズにいけばよいですが・・「薪さんのベットに入れてください」「・・うん」


最初は‥「薪さん、ベッドが壊れちゃって‥ここに寝かせてもらても
いいですか?」
「新しいのが来るまでだぞ」
「はいe-419

でもずーーっと‥ベッドルームに来るから‥

「ベッドはまだ届いてないのか‥?」「まだです」
「‥‥」
青木は背中から腕をまわして‥薪さんの頭の天辺の匂いを
嗅ぎながら就寝です。
実はベッドは‥注文してません(笑)

ありがとうございましたm(__)m

  by ruru

Comment-WRITES

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 コメント 

8月29日鍵付き拍手コメ下さいましたS様へ

いつもありがとうございます、
瀬名さんの激昂‥‥萌えていただき嬉しいです(^^♪
そう言えばこのカップルをお気に入りだったですよね!
「美女と野獣」系‥(笑)
レスはいらないとのお言葉でしたので
こちらには御礼だけ、
それから、いつものようにメール差し上げましたが
それにしても大変遅くなりまして‥すみませんでした‥(^_^;)
本日も暑いですね、熱中症にお気をつけ下さいませ。
‥最後のプールだそうで。

2010/08/30 11:40 | URL | ruru #Xl5e9i5Y  edit

7月24日鍵拍手コメ下さいましたAさまへ

Aさま、こんにちは!
拍手とコメントありがとうございますv-10


岡部さん、今更な感じで自分の年とか風貌とか瀬名さんにふさわしくないとか気にしちゃって(^^;)


まだまだ気にしてましたよね。
なんで自分を瀬名さんは好きなのか‥??疑心暗鬼に(笑)
好きなものは好きなのに‥

それにしても、びっくりしました!
藤堂さんが岡部さんにキスするなんて(@@)
瀬名さんとの関係を知ってて喧嘩させようとしたわけ!?
でも、逆に前より絆が強まってよかったですが(^^)


そうです、ただのいたずら心なのです。
本当に困ったひとですね。
未だに自分の天使のように瀬名さんのことを思って‥
諦めの悪い‥(笑)
少し瀬名さんが不安定になりましたが絆が深まりましたv-415

瀬名さんの嫉妬、カワイイ(≧▽≦)そうですよね、
親のような人とセックスはしない。イラストの岡部さん、素敵です!
まだ、5歳だった瀬名さんと恋人になるなんてこれも運命ですかね(^^)


可愛い嫉妬‥こんな嫉妬だったら‥即押し倒しっ!e-446
恋人とだからクマみたいな岡部さんとセックスするのです。
岡部さんがさせていただいてる‥訳じゃなく、
瀬名さんがしたいって言うんですもの~e-266e-420
イラスト‥いやーーん、ありがとうございますっ(>∀<)
ちょっぴり若い岡部さんです(笑)瀬名さんと付き合うようになって‥若くなりました。
若いエキスをもらってるから‥スミマセン‥腐りました(^_^;)

薪さんの場合、青木と家族になる=夫婦になる(〃▽〃)
スムーズにいけばよいですが・・「薪さんのベットに入れてください」「・・うん」


最初は‥「薪さん、ベッドが壊れちゃって‥ここに寝かせてもらても
いいですか?」
「新しいのが来るまでだぞ」
「はいe-419

でもずーーっと‥ベッドルームに来るから‥

「ベッドはまだ届いてないのか‥?」「まだです」
「‥‥」
青木は背中から腕をまわして‥薪さんの頭の天辺の匂いを
嗅ぎながら就寝です。
実はベッドは‥注文してません(笑)

ありがとうございましたm(__)m

2012/07/25 09:10 | URL | ruru #Xl5e9i5Y  edit

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