Admin * New entry * Up load * All archives 

 

Fleurage―たおやかな花たち―

09«1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.»11
このページの記事一覧

    

Posted on --:--:-- «edit»

Category:スポンサー広告

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

tb: --     com: --

go page top

Posted on 19:59:17 «edit»

Category:立夏の記憶

立夏の記憶7 

※再び申し上げますが‥ひがしのではありません、
とうの‥東野‥とうのです(^−^)とうのでございます‥選挙カーみたい(笑)

立夏の記憶 7




「ですから、あれは自殺で理由は私にあると申し上げたはずです。
事件性はありません」
半ば軟禁状態でも特に苦痛も感じていない様子の官房長。

妻が亡くなったと言うのに取り乱すこともなく、
淡々と受け答えしていることに私は疑問を持っていたが
まさか‥彼が‥そんなことはあり得ないだろう、彼に限って。

午後の薄暗い長官室の奥、隠し部屋ではないが10畳ほどの
仮眠室があった。
ちょっとしたホテル並みの設備は整っている。
その部屋の黒い革張りのソファに深く腰掛けて腕組みをしている東野さんは
頑なに変死した妻のMRIを拒否していた。
「何もなければどうして拒否するんですかね、私はその真意が知りたい」
「真意‥?何もないのにMRIで覗く必要はないと私は道理を言っているだけですよ、
違いますか?長官」

『きみはいつもどうでもいいような言い方をするが結構頑ななんだ』
‥そう言っていた彼の言葉を思い出す。
 頑ななのはどっちなんだか。
それと、きみ‥と呼ばれていた頃が懐かしい。
今は長官‥もしくはあなた‥という言い方をするようになった。
仕方がない、立場が違ってしまったのだから。

「私はどうも‥10年前の未解決事案が気になる。
これは感ですけどね‥東野さんは何か知っているんでしょう、
そしてずっとひた隠しにしてきた‥それが犯人グループに漏れて
口封じのために‥東野さんに喋らせない為に脅しをかけてきた‥
違いますか?」
「‥違いますね。
脅しなら殺しては意味がない、生かして脅さなければ。
殺せば必ず何らかの痕跡を残してしまうんです」
「どっちにしても東野さんは狙い辛い。
官舎住まいでおまけに庁舎に出ずっぱりだ。
だから奥さんの方に‥」
「何の意味もない。
言ったはずですよ、好きでもない相手と結婚したと」
‥‥そんなことを言っていた。
しかし、アレは冗談だと‥
「冗談だと思いましたか‥?」
「どうして好きでもない相手と結婚するのか、意味が分らない」
「あなたには分らない。
それは一生分らなくてもいいことです」
そんなふざけたことを‥
いくら私でもそんなことは分らないし、下らない冗談には付き合えない。
「東野さん、東野さんはそんなひとでした?
そんな世界にいる人じゃない、私とは違ってもっと明るい世界に住んでいたはずだ」
「それは買いかぶりすぎです。
そんな人間ではありません」
自嘲気味に笑う彼は‥少なくとも昔の東野さんではない。
この苛立ちは何なのか‥
腕を組んだままソファに沈むこの人間の心が見えないことに
苛立つのか。

「ほんとうのことを言ってくれないとここから出す訳にはいかないんですよ、
大学の先輩をこんな形で‥」
「先輩などと思わなくて結構です。
自分はあなたの部下です、あなたは長官で自分は官房長‥
先輩などと‥」
「そんな訳にはいかない!
事実、あなたは先輩じゃないですか!」
「ああ、私はここは好きですよ、別に不便はありません」
「‥東野さん、どうして彼女は死んだんです」
「‥‥」
好き勝手なことは言うものの、私の質問には黙り込む官房長を前に溜息しか出なかった。

「コーヒー‥置いておくと苦味が強く出ますよ」
カウンターテーブルの上にある簡素なコーヒーメーカーを指さして
東野さんが言った。
‥コーヒーなんてどうでも‥ああ、この人の影響で私はコーヒーに凝るように
なったんだ。
立ち上がりポットを持ってくると、さっとそれを取り上げて
お互いのカップに彼が注ぎ入れた。
「5年熟成したアラビカ豆‥東野さんが好きだったですね、確か」
「つまらないことだけ覚えておられる」
「‥信頼できる先輩だと私は思ってましたよ、なのにどうして何も言わず
結婚したんですか‥」
一度聞きたかった、その理由を。

じっと湯気の行方を追っていた視線が私の正面で‥止まった。
「結婚‥?」
「同じ法学部の‥確か亡くなった奥さんは法学政治学研究科の‥」
「結婚などと思ったことは一度もないです」
カップを口元まで持ってきていた手が止まった。
彼が‥何を言っているのかよく考えようとそれをソーサーに戻す。
「意味が‥よく呑み込めない、どういうことですか」
「女は‥あんな契約書で男を縛りたがるバカな生き物だ」
「‥東野さん‥?」
「アレが死んで私が悲しいとでも‥?」
ふっと鼻で笑って‥コーヒーを一口飲むと‥言ってはならない言葉を口にする。
「むしろ死んでくれてよか‥」
「東野官房長!!」
それを最後まで言わせてはならないと
とっさに私が遮ると、怪訝そうな顔で私を見つめた。

「そんなことを口にしたら‥あなたが容疑者だと疑われても仕方がない!
謹んで下さい!」
「事実を申し上げたまでです。
アレはただの同居人だ。
そういう契約を結んでから一度も肉体関係はなかった」
「‥‥‥」
結婚したってセックスレスはよくある話だが、一度もと言うのは‥
「好きでもない相手だと何度も申し上げましたが、あなたの中には
私の言葉は残ってないんですか?」
「‥覚えてる、だけど‥冗談だと‥」
まったく冗談だと思っていた。
私じゃあるまいし、東野さんがそんなバカなことをするはずない‥はなからそう思っていた。
だから‥
「あの女は私の弱点を突いて自分と結婚しなければならないように仕向けたんですよ。
そんな女と私が寝ますか?あり得ない。
ついでに事実だけをもうひとつ‥殺したのは私じゃないです。
しかしながら‥いつか殺されるだろうと知っていて放って置いた。
あの女がどんなに下劣な相手だとしても‥
それは罪には問われますか?」

私の頭の中の疑問符は‥満杯になっていた。
それが溢れて耳や口から出てくるのではないかと言うくらい混乱していた。


続く

これに関しては秘密関連創作なのですが‥これではまるでリーマンBL?(笑)
次回はあおまきですからお許し下さい。

tb: --     com: (2)

 管理人のみ閲覧できます

  by -

 5月3日鍵コメ下さいましたMさまへ

お返事遅くなっております、ごめんなさい!
> ぎゃー!なんかあやしいと思ったら‥東野さんもしかしたら‥もしかする?
ええ?‥何ですか?
何のことですか‥?
> こんなお間抜けな三枝さん好きだったりする?
‥‥‥‥そっそれは‥ノーコメントで‥(笑)
やだ〜〜
そんなぁ‥そんなこと私の口からはとても申せません、
御想像にお任せ致しますv-356
> 三枝さんにもとうとう春がきたのですねっ?!
春が来るのでしょうか‥伝わらないですね、思いって。
好きなひとは振り向いてくれず‥
可哀想なおふたりです(T_T)
> やめて下さい、わたしの三枝さんに変な虫をくっつけないでください!
> とは言ってもこういう感情だけは止められないのか。
あははははははははは‥Mさま分っていらっしゃる!
っというか‥書いてる本人にもどうにもならないのです。
どうしてでしょうね。
勝手に動き回ってくれちゃうのでどうしたものかと思います。
変な虫って‥三枝さんの方がヘンかも‥
ぎゃ、すみませんっ!
三枝ファンのM様にぶたれる‥v-12
> 昔から想ってたとか?
> ますますヤバいですって! 両想いなのか‥そこが問題ですね。
両想いか‥そこもまた難しいのです。
彼の方はそうでも彼はそうじゃない、でも彼は‥
何が何だか‥(笑)
恋愛というのは異性間より同性間の方が難しいのかもしれません。
意思の疎通って意味で。
何があっても怒らないでね‥
お体になにかある訳じゃないですからね!
ただ、私にもまだ分らないのです。
これはほんとうにそうなのです。
最後までお付き合いいただければ幸いですv-344

  by ruru

Comment-WRITES

go page top

 コメント 

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2011/05/03 00:20 |  |  #  edit

5月3日鍵コメ下さいましたMさまへ

お返事遅くなっております、ごめんなさい!
> ぎゃー!なんかあやしいと思ったら‥東野さんもしかしたら‥もしかする?
ええ?‥何ですか?
何のことですか‥?
> こんなお間抜けな三枝さん好きだったりする?
‥‥‥‥そっそれは‥ノーコメントで‥(笑)
やだ〜〜
そんなぁ‥そんなこと私の口からはとても申せません、
御想像にお任せ致しますv-356
> 三枝さんにもとうとう春がきたのですねっ?!
春が来るのでしょうか‥伝わらないですね、思いって。
好きなひとは振り向いてくれず‥
可哀想なおふたりです(T_T)
> やめて下さい、わたしの三枝さんに変な虫をくっつけないでください!
> とは言ってもこういう感情だけは止められないのか。
あははははははははは‥Mさま分っていらっしゃる!
っというか‥書いてる本人にもどうにもならないのです。
どうしてでしょうね。
勝手に動き回ってくれちゃうのでどうしたものかと思います。
変な虫って‥三枝さんの方がヘンかも‥
ぎゃ、すみませんっ!
三枝ファンのM様にぶたれる‥v-12
> 昔から想ってたとか?
> ますますヤバいですって! 両想いなのか‥そこが問題ですね。
両想いか‥そこもまた難しいのです。
彼の方はそうでも彼はそうじゃない、でも彼は‥
何が何だか‥(笑)
恋愛というのは異性間より同性間の方が難しいのかもしれません。
意思の疎通って意味で。
何があっても怒らないでね‥
お体になにかある訳じゃないですからね!
ただ、私にもまだ分らないのです。
これはほんとうにそうなのです。
最後までお付き合いいただければ幸いですv-344

2011/05/04 20:44 | URL | ruru #Xl5e9i5Y  edit

go page top

 コメントの投稿 
Secret

go page top

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。