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Fleurage―たおやかな花たち―

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Posted on 16:05:56 «edit»

Category:立夏の記憶

立夏の記憶8その1 

8は2話に分けます。
15万hit御礼であおまき好きな方にお送りします(笑)


立夏の記憶8その1




「あの話は‥与党のことですか?」
助手席の薪さんに尋ねた。
「今のか?」
え‥まさか‥
「10年前の政府与党と関係が‥あったんですか?」

?お前、ある政党と極東義勇軍という過激派が繋がりがあるのを聞いたことあるか??
薪さんが言ったのは10年前のことなんだ。
「‥政権が変わっているからな」
‥‥そうか、となると政府がそのグループの逃走を助けた‥?
だったら警察は‥指揮をとる刑事部も現場の警察官も
とんだピエロだったということか。

新木場の夢の島公園を過ぎた頃、
ダッシュボードに置かれた薪さんの携帯が振動し始めた。

「‥はい」
長官か。
「‥そうですか、改めてまた‥分りました。
失礼いたします。いいえ、その必要はありません、こちらから伺いますので」
ピッと電源を切って元に戻し、「科警研に行く」そう薪さんが告げた。
「今日はキャンセルに?でも科警研って‥」
「こんなことがあるかもしれないと思って一応瀬名先生の予定を
確かめていたんだ。
今日は科警研に先生はいる、今から行って‥」
「治療ですか‥」
「そうだ」
仕方ない。
今更反対しても薪さんは受け入れてくれないだろう。
「でも長官はどうされたんです?」
「たぶん、東野官房長との間で上手く疎通ができてないんだろう、
まだMRI云々の話をこっちとする段階ではないということだ。
そして‥10年前の事案との繋がりもあると長官は考えている。
だから改めてと言われた」
なんとなく見えた気がした。
法務省の高官だった東野官房長も一枚かんでいた、
そして、逃走に関与したのかもしれない。
「関与したとまでは言えないな、そうだったらどうして身内と離れていたのか‥」
「薪さん、オレの心を読みましたね‥?」
「お前の心を読むことなんて簡単だ」
そうだろうな、なんて思いながら気になるのはもうひとつの‥
?いいえ、その必要はありません?って‥迎えに行こうか?とか言われたのか‥
相変わらずだな、長官は。

西日がやや傾いた深く青い空をサンルーフから見上げながら
薪さんが呟く、
「お前の思った通り、迎えに行こうかと言われた。
長官も新婚カップルの新居に来ようなんて‥悪趣味な」
「‥‥」
いつの間にかオレは‥‥赤面‥。  
ぷっ、と隣で吹き出す薪さん、‥またやられた。
 
治療室奥のプライベートルームも含めてカウンセリングルームなのだが
薪さんの治療には奥のプライベートルームが使われる。
前室でのフィジカルアセスメントがすでになされていたことにオレは驚いた。
「‥いつですか?」
薪さんを隣に置いたまま、尋ねたオレに
「つい先日ですよ」
珍しく白衣を着た瀬名さんが笑顔で答える。
オレに心配かけまいとして薪さんは黙ってそこまで進めていたのか‥。
隣の薪さんをチラリと見ると、プイッと顔を背けた。
‥困ったひとだな‥

「ちょっとお待ちください、優秀な外科医にも来ていただきますから」
薪さんとオレを奥のベッドに座らせたまま、部屋を覗いて先生が言った、
優秀な外科医‥?
「まさか‥」
薪さんがオレを見上げ‥怯えたような瞳をしている‥?
いったい誰が‥
バタバタと部屋にやって来たのは―

「悪い、遅れた!おお、室長、来てたか」
「桜井先生‥ですか‥」
「なんだ、その湿気た顔は!」
「一応、外科医にも立ち合っていただきたいと思います。
構いませんか?」
「仕方ありませんね‥」 人前でちょっとブルーな薪さんも珍しい。

相変わらずゴーグルは乱れた頭の天辺、
ヨレヨレの白衣‥瀬名さん並ぶと‥まさに美女と野獣的な‥
桜井先生は掃き溜めで、鶴の瀬名さんって感じだ。
だけど第2の監察医として信頼をされているひとだし、大丈夫だろうと思うけど‥
生きた人間より楽だ!なんてしょっちゅう言ってるし。

「点滴は先生にお願いしますね」
「あぁぁ?!」
桜井先生の素っ頓狂な声に驚いて、ベッドから薪さんが起き上がる。
オレも振り向いて桜井先生を見上げた。
「瀬名ちゃんに立ち合いを頼まれたからきたんだぞ、点滴なんて聞いてない!
オレは無理だ!あんたがやってくれ!」
「大学病院でオペしてるじゃないですか、なぜ点滴を嫌がるんですか」
「あのな、刃物と注射針と比べたら刃物の方がマシなんだ!
ダメだ、ダメだ!頼む、それだけは‥あんただって資格を持ってるじゃないか!」
‥刃物って‥
「確かに精神科医の資格もありますけど‥外科医の処置のほうがいいでしょう、薪さん?」
薪さんは‥さっきより顔色が悪くなって‥ゆっくりとふたりを振りかえったけれど
「瀬名先生じゃないと困ります、逆に!」 と、強調した。
それはそうだと思う。
怖がる桜井先生から処置されたくないと思うのは当たり前で‥
「ほらな、そうだろ?瀬名ちゃん、頼むよ」
言ってる場合ですか、そんな事‥外科医のくせに。

「やっぱり天才は違うなぁ‥こんな毛細血管のような静脈によく入れられるもんだ、
オレだったら3回‥いや、5回は刺さないと無理だ」
「桜井先生、お静かに願います」
ドカっと薪さんの枕元の椅子に腰掛けた桜井先生、
さすがの瀬名さんも、このヤブ医者かニセ医者のようなドクターに注意せざるを得なかった。
ほんとに‥これが天才外科医なのかとオレと薪さんは顔を見合わせる、
薪さんは可愛い瞳を大きく見開いてパチパチと瞬きし、オレは首をすくめてみせた。

蝶の両羽のような形をした翼状針を静脈内に留置したまま時間をかけて
輸液ポンプが自動的に麻酔薬を注入していき、
意識レベルが多少低くなったところで記憶を辿って行くという治療だ。
薪さんのすき透るように白い腕は固定され、
麻酔薬は繋がったチューブを介し、設定された速度で
プラスチックの点滴のボトルから体内へと送り込まれていく。

10年前の記憶‥ただ、そこまで遡るには‥薪さんにとって辛すぎる過去も
通らなければ10年前には戻れない。
それをどう思っているのかオレは聞かなかった。
いや、聞けなかった。
薪さんがそんなこと気がつかないはずがない。
薪さんは分っている、分っていても思い出したい、過去の未解決事案を追う為に
自分の痛みなど問題にならないと思っているんだ。
薪さんらしいけど‥やっぱりオレは‥

治療に入るとオレは奥の部屋から出て、部屋のドアの真横にスツールを置いたまま
そこに腰掛けていた。
時折中の様子を伺っていたが、静かなものだ。

波立っていたのはオレの心の中だけだったのかも知れない。




その2に続く

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 5月3日鍵コメ下さいましたSさまへ

いらっしゃいませ〜♪
コメントいつもありがとうございます!
> きゃははははははは〜♪
> 桜井先生好きかも〜(笑)
そこですか(笑)
この方は確か‥「闇の奥津城」から出ていた方なのですが
一度で消えるはずだったのにしぶといですね。
生き残るのです、こういうひと。
雑草みたいi-229
お好きですか、それはよかったです(^_^;)
> 以前から気になる存在だったけど、注射怖かったのね(^_^;)
> よく聞きますけど、医者が医者嫌いっていうの。
> でも可愛いですね!
いますよ、注射が超ヘタな研修医とか‥
患者さんが可哀想で‥(/_;)
だって何度も刺されて‥傍にいる看護師に目で助けを求めているのです。
患者さんが。
いやー‥何とも言えないですよね、「先生、代わりましょうか?」
なんて‥(^_^;)

> でも大きなおめめをパチクリとする薪さんに萌える‥
> 可愛いったらありゃしない!
パチクリしますよ、
桜井先生はおかしな方ですものね、でも悪気がないから
これが困りもの。
可愛い顔をしてもなんとも解決しないのが辛いです(笑)
> でも‥青木の心配も分る、だって‥辛い想いをしても事件を解決したい薪さんて男らしくて素敵(〃∇〃)
>
> 続き楽しみにしてますよ〜
ありがとうございます。
そのお言葉だけが支えです。
倒れそうなんですけど、なんとか立って‥負けるもんか、
私が負けたら薪さんは‥別に私が倒れようと倒れまいと
作者先生には全く関係ございませんが(笑)
関係無く進んでいくのですね‥‥‥辛いです‥
続きは‥多分、今日中には‥。
すみませんっ!子供サービスで出掛けておりました。
これからUPしますので待ってて下さいませm(__)m

  by ruru

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2011/05/03 16:27 |  |  #  edit

5月3日鍵コメ下さいましたSさまへ

いらっしゃいませ〜♪
コメントいつもありがとうございます!
> きゃははははははは〜♪
> 桜井先生好きかも〜(笑)
そこですか(笑)
この方は確か‥「闇の奥津城」から出ていた方なのですが
一度で消えるはずだったのにしぶといですね。
生き残るのです、こういうひと。
雑草みたいi-229
お好きですか、それはよかったです(^_^;)
> 以前から気になる存在だったけど、注射怖かったのね(^_^;)
> よく聞きますけど、医者が医者嫌いっていうの。
> でも可愛いですね!
いますよ、注射が超ヘタな研修医とか‥
患者さんが可哀想で‥(/_;)
だって何度も刺されて‥傍にいる看護師に目で助けを求めているのです。
患者さんが。
いやー‥何とも言えないですよね、「先生、代わりましょうか?」
なんて‥(^_^;)

> でも大きなおめめをパチクリとする薪さんに萌える‥
> 可愛いったらありゃしない!
パチクリしますよ、
桜井先生はおかしな方ですものね、でも悪気がないから
これが困りもの。
可愛い顔をしてもなんとも解決しないのが辛いです(笑)
> でも‥青木の心配も分る、だって‥辛い想いをしても事件を解決したい薪さんて男らしくて素敵(〃∇〃)
>
> 続き楽しみにしてますよ〜
ありがとうございます。
そのお言葉だけが支えです。
倒れそうなんですけど、なんとか立って‥負けるもんか、
私が負けたら薪さんは‥別に私が倒れようと倒れまいと
作者先生には全く関係ございませんが(笑)
関係無く進んでいくのですね‥‥‥辛いです‥
続きは‥多分、今日中には‥。
すみませんっ!子供サービスで出掛けておりました。
これからUPしますので待ってて下さいませm(__)m

2011/05/04 20:58 | URL | ruru #Xl5e9i5Y  edit

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