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Fleurage―たおやかな花たち―

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Category:立夏の記憶

立夏の記憶13 

立夏の記憶13




「なんですか、警視正まで連れてきて」
どう尋ねても絶対に喋ってくれないと確信した私は
東野さんが買っている薪警視正を同席させた訳で。

「私は罪には問われないはずです、殺人なんかに関わっていないことは
明白ですからね、そうだろう、警視正」
「‥はい、その件では官房長は関係ありません」
「だったら私は喋る必要はないだろう」
はぁー‥溜息をつきながら立ち上がって窓辺に移動する。
ほんとうに‥彼は喋らないつもりか?
「ただ、伺っておきたいことがあります。
それは自分も関わっていたことなので官房長にはお話して
頂きたいんですが‥」
「どうしてもか‥?」
「どうしてもです」
腰掛けたままじっと警視正を見上げていた東野さんが、半ばあきらめ顔で
「話してもいい」そう言った。
「ただし―
薪警視正にだけ話す。長官にはお話できないですよ、それでいいのなら」
‥なんだって‥?!
「東野さん!あなたは‥」
「分りました、それで構いません。
どちらにしても罪に問える訳ではありませんから」
「勝手なことを!どうして私が知らなくて警視正はいいんだ!」
ふざけたことを‥なにを考えているんだ!
10年前のことなら自分は当事者だ!
私は知る権利があるだろう!
「長官、なにも詳らかにならないよりはよいかと思いますが」
‥‥
「余計なことを喋るのは慎んで下さいよ、官房長。
‥奥の部屋を使ってくれて構わないから」 
まったく‥
薪警視正と東野さんはどこか通ずるところがあるんだろう、 
いたしかたない。

長官室の奥で何が話されていたのか―
それは随分と後になって私も知ることになったが。

それほど広くはない部屋だ。
窓も無い。
コーヒーの香りが漂う奥の仮眠室のソファで向かいあって官房長と
警視正が対峙していた。

おまけの青木警部は‥仕方なく私がお守りをしていた。
じーっと上目使いで天敵でも見るように‥
「青木警部、きみはなにか勘違いしてないか?」
「なんでしょうか」
「いつでも私がきみの大事なひとに手を出してる訳じゃないからな」
「それは分っています。そんなことは犯罪ですから長官がされるはずがありません」
‥‥犯罪か‥いちいち腹立たしい‥。


「10年前、必要な情報を警視庁に下ろさなかったのですか?」
「‥知っていることがあっても余計なことは喋るなと‥指示があった」
「元法務大臣の秘書から直接ですか?」
「まぁ、そうだ。事務次官からも念を押されていた」
「しかし‥三枝長官は御友人でしたのにどうして‥」
「彼の為だと思ったからだ。
まさか、発砲するとは思っても見なかった。
想定外だ」
「極東義勇軍‥ですか‥?」
「そこまで分っているんだったら私に聞くまでもないだろう」
「法務大臣と繋がっていたのは今フィリピン逃走中のリーダーの田村、
服役していた元幹部の釈放を求めて起こしたものだと推察しましたが
最後までそれは明かされることなく、現場は何者とも分らないまま
結局ああいうことに‥ 」
「亡くなった捜査員と被害者の方には何とも言いようがないが‥」
「勿論、犯罪を犯した人間の責任ですが‥政治家の品性下劣な行いが
ふたりの命を奪って警察機構の後の混乱を生んだ訳ですから
その政治家が死亡しているとはいえ罪を不問に付すのは国民感情から見ても
納得は得られないものと思われますが‥」
「もうマスコミが嗅ぎつけている訳だ」
「‥はい」
「仕方がないな。
きみの関連は‥分ったのかな‥?」
「ハッカーですか。
あの過激派の中にはハッキングばかりを専門に行っている部門があって、
わざわざ法務事務次官や政務次官が中心になった対策室が雇ったことが分りました」
「それはそうだろ、公安課の極秘データをどこで誰が閲覧しているとか、調査しているとか
内部に通じたものがいなければ連中も知り得ない。
告発されてしかるべきだが‥」
「残念ながら時効を迎えてしまいましたので、その件はどうしようもありませんが」
「‥そうだな」
「東野官房長が深くは関係しておられなかったことも分りますし、
いたしかたなかったと理解しています。
その事案のことはもう‥ただ奥様のこと‥」
「ああ、あれも極東義勇軍の実動隊の仕業だろう。
私への脅しとして殺害した―」
「愛情をお持ちではなかったのですか‥?」
ソファに深く腰掛けて腕を組んでいた東野さんが体を起こして
テーブルの上のカップを手にとってひと口だけコーヒーを飲んだ。
「そんなもの持ったことは一度も無いよ」
「お聞きしても構いませんか‥?」
「きみになら話してもいい。
もういい加減疲れたんでね‥ただし長官には何があっても言ってもらっては困る」
真っ直ぐ警視正を見つめて‥彼がそう言った。
「分っています」
「しかし、そんなこと知りたいですかね、きみも変わってる」
「私は東野官房長がありのままに生きていらっしゃらないと―
そう思ったんです。
どこか無理をされていると‥。そんなことは無いとおっしゃいますか?」
「おかしいな、どうしてきみに喋りたくなるのか‥」
彼は、さもおかしそうに笑みを浮かべてそんな事を。
そして―
「私は、彼女に脅迫されて―やむなく婚姻届を出したんだ」
その核心部分を話しはじめた。


続く


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 私もなんでも喋っちゃう!!

ruruさまこんばんは♪
気になる気になる気になる気になる・・・・・
どんな脅迫があったんだろう((((;゜Д゜))))))コワイヨー
あぁ、私も目の前に薪さんがいたら、墓場まで持って行かなきゃならない話、ぼろぼろと喋ってしまうに違いない。
薪・美パワー、恐るべしっっ
ではでは、きっとまたすぐお邪魔しに来ちゃうichigoでした。

  by ichigo

 私も喋ります!

ichigoさま、こんにちは。
コメントありがとうございますv-344

> 気になる気になる気になる気になる・・・・・
> どんな脅迫があったんだろう((((;゜Д゜))))))コワイヨー
きゃーーー!!
すみませんっ!そんなコワい事ではないような気がします‥
ただ東野さんにとっては‥人生を左右する問題で‥
ガッカリされなければいいのですが(^_^;)
コワイヨーってお顔がほんとに怖そう‥(笑)

> あぁ、私も目の前に薪さんがいたら、墓場まで持って行かなきゃならない話、ぼろぼろと喋ってしまうに違いない。
> 薪・美パワー、恐るべしっっ
薪さんに見つめられたら‥あること無いこと(無いことはだめだろ)喋りますっ!
ぼーーっとなって‥薪さん‥好き‥とか言いながら。いや、それは‥まずい?
東野さんも秘密にしておくのが疲れたのかもしれません。
誰かひとり、薪さんのような信用できる方に
喋ってしまいたい‥そんな気持が湧きあがってきたのでしょう。
ひとは結局弱いので‥警察官僚もひとの子‥
だけど三枝さんには言いたくない‥
ソコが今回の‥一番書きたかったところなのです。

> ではでは、きっとまたすぐお邪魔しに来ちゃうichigoでした。
はいーi-228
いつも過去記事に拍手ありがとうございます!
拍手された記事を後で見て‥身悶えてます(笑)
でも嬉しいなーーって思います。
ほんとうに‥感謝いたしております(/_;)
いつでもお好きな時に。お待ちしておりますi-175

  by ruru

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 コメント 

私もなんでも喋っちゃう!!

ruruさまこんばんは♪
気になる気になる気になる気になる・・・・・
どんな脅迫があったんだろう((((;゜Д゜))))))コワイヨー
あぁ、私も目の前に薪さんがいたら、墓場まで持って行かなきゃならない話、ぼろぼろと喋ってしまうに違いない。
薪・美パワー、恐るべしっっ
ではでは、きっとまたすぐお邪魔しに来ちゃうichigoでした。

2011/05/22 00:15 | URL | ichigo #-  edit

私も喋ります!

ichigoさま、こんにちは。
コメントありがとうございますv-344

> 気になる気になる気になる気になる・・・・・
> どんな脅迫があったんだろう((((;゜Д゜))))))コワイヨー
きゃーーー!!
すみませんっ!そんなコワい事ではないような気がします‥
ただ東野さんにとっては‥人生を左右する問題で‥
ガッカリされなければいいのですが(^_^;)
コワイヨーってお顔がほんとに怖そう‥(笑)

> あぁ、私も目の前に薪さんがいたら、墓場まで持って行かなきゃならない話、ぼろぼろと喋ってしまうに違いない。
> 薪・美パワー、恐るべしっっ
薪さんに見つめられたら‥あること無いこと(無いことはだめだろ)喋りますっ!
ぼーーっとなって‥薪さん‥好き‥とか言いながら。いや、それは‥まずい?
東野さんも秘密にしておくのが疲れたのかもしれません。
誰かひとり、薪さんのような信用できる方に
喋ってしまいたい‥そんな気持が湧きあがってきたのでしょう。
ひとは結局弱いので‥警察官僚もひとの子‥
だけど三枝さんには言いたくない‥
ソコが今回の‥一番書きたかったところなのです。

> ではでは、きっとまたすぐお邪魔しに来ちゃうichigoでした。
はいーi-228
いつも過去記事に拍手ありがとうございます!
拍手された記事を後で見て‥身悶えてます(笑)
でも嬉しいなーーって思います。
ほんとうに‥感謝いたしております(/_;)
いつでもお好きな時に。お待ちしておりますi-175

2011/05/22 09:34 | URL | ruru #Xl5e9i5Y  edit

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